世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ベンブラッケン アイラ シングルモルト    40.0%

  • 地域: アイラ
  • ブランド: リドルUK
  • 入手可能場所: 全世界
  • 掲載号:145号

ローラ・フォスターSCORE7.0

香り
ピート香が強い。病院の廊下、フィッシャーマンズフレンド、石炭の燃えさし、火の付いた蚊取り線香。タケノコ、砕いたアーモンド、クルミなどの美味しそうな匂いに、ネクタリンの種やラズベリーなどのフルーティな香りが組み合わさっている。
灰のような風味。花壇から土をスコップですくって口に放り込み、黒焦げのコーヒーで飲み下したような印象。バニラポッドと、賞味期限切れの粉っぽいダークチョコレート。シルキーでオイリーな口当たりが奇妙な感じ。この感触が舌の上を滑り、ほとんどウイスキーの存在感を消してしまう。
フィニッシュ
とても短くてドライな余韻。背後に砂利のような印象を残す。そしてココアパウダー。
コメント
土を舐めているような感触。

マーク・ニュートンSCORE7.7

香り
ゴージャスなほどに甘いピート香が、薬っぽい匂いへと移行する。消毒薬(TCP)とヨード。ヒースのハチミツと土の匂いも底流しており、トフィーや焼きリンゴのような感触もある。
香りほどの心地よさはない。ピート香は灰のように変わり、もっとドライになっている。甘味は香りよりも穏やかだ。苔のような植物の風味と、汽水域の匂い。海水。軽めのオリーブオイル。ハチミツとリンゴの風味もわずかにあるが、その下方にはずっとあの土の匂いがある。
フィニッシュ
温かだが、とても短くてドライな余韻。バランスに欠け、なんとか取り繕っている印象。
コメント
期待で始まったのに、最後はややがっかり。好ましい要素はあるが、インパクトに欠ける。